【中国の視点】欧州委員会:反保護主義で中国と協力強化、米国をけん制か
2017年2月8日 08:46
*08:46JST 【中国の視点】欧州委員会:反保護主義で中国と協力強化、米国をけん制か
欧州委員会の貿易担当セシリア・マルムストローム委員はこのほど、欧州連合(EU)が保護主義的な貿易政策に反対し、世界規模で中国との協力を強化する用意があると発言した。
マルムストローム委員は、一部の国が貿易を武器にしていると指摘。保護主義的な貿易政策に傾き、外部を遮断しようとしていると批判した。ただ、EUは常に公平な貿易を歓迎し、保護主義的な貿易政策を反対する中国を全面的にサポートすると強調した。
世界経済の回復が遅れているにもかかわらず、EUと中国の貿易額は堅調な伸びを示している。中国当局が発表したデータによると、2016年の中国とEUの貿易額は3兆6100億元(約60兆6480億円)となり、前年比で3.0%増加したという。
中国のエコノミストは、マルムストローム委員の発言について、トランプ米大統領の一連の発言や経済政策をけん制する狙いがあると分析した。
なお、トランプ大統領は、為替レートや関税の調整、保護主義的な貿易政策の導入などを通じて製造業を国内に回帰させると発言していた。《ZN》