免疫強化でインフル予防、乳酸菌とローヤルゼリーへの注目度が急上昇
2017年1月28日 21:25
近年、人間のもつ「免疫」の力が見直されつつある。富士経済の調査による予測によると、2016年度の免疫賦活作用のある健康食品市場は222億円。順調な伸びを見せている。がん治療の現場でも、副作用も少なくほぼ全てのがんに対応できるとあって免疫療法への関心が高まっており、抗体医薬品の市場で免疫療法に使用される抗PD-1抗体などが急速に浸透しはじめている。
身近なところでは、風邪やインフルエンザなども、免疫を高めることで、体の外から侵入する病原菌やウイルス、異物などから体を守り、病気に罹りにくく、罹ったとしても重症化する可能性が低くなるといわれていることから、健康食品でも免疫力の賦活をうたうものが増えてきている。
アサヒ飲料の研究では「ラクトバチルス・アシドフィルス L-92株」を含む飲料を継続的に摂取することで、腸管粘液、唾液、気管支粘液、母乳などの分泌液に最も多く含まれる免疫物質であり、ウイルスの体内への侵入を阻止する免疫グロブリン「IgA抗体」の分泌量が増えることをヒト試験で確認されており、乳酸菌飲料に対する注目が増している。
しかし、IgA抗体を増加させるのは、何も乳酸菌だけではないらしい。山田養蜂場の研究によると、ミツバチがつくりだすローヤルゼリーを、同社の独自技術でタンパク質を酵素分解した「酵素分解ローヤルゼリー」を継続飲用することによって、ヒトの唾液中のIgAが増加し、ウイルスなどの感染に対する抵抗性が高まることが確認されたという。
これまで、ローヤルゼリーの有効性に関する研究は数多く行われていたものの、風邪やインフルエンザなどに対する免疫力に関しての検証は行われていなかったが、同社のローヤルゼリー製品を愛用している顧客から「風邪をひきにくくなった」「風邪をひいても長引かなくなった」といったような声が多数寄せられたことから、IgAに着目して調べたところ、唾液中のIgA増加が確認され、粘膜のバリアが強化されることで、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染予防に役立つ可能性を発見したという。
注目度が急上昇している乳酸菌にしてもローヤルゼリーにしても、意識して摂取しないと、日常ではなかなか口にする機会がないものでもある。しかしながら、意識して摂取することで年間を通して病気にかかる率や重症化してしまう可能性が低くなるのであれば、継続して飲み続けるのは人生にとって大きな価値となるだろう。(編集担当:松田渡)