駐車場シェアサービスの覇権争いが激化、新規サービスが相次いで参入
2017年1月11日 09:09
空き地や自宅の駐車場の空き時間、使用していない月極駐車場を有効活用した駐車場シェアリングサービスが広がり始めている。システム構築ASPサービスの提供のウッドバレーは、空いている月極駐車場や個人宅の駐車場、空きスペースを駐車場として貸し借りできる駐車場シェアリングサービスの提供を開始した。駐車場を借りたいユーザーは、目的地周辺の空き駐車場を検索し、借りたい駐車場を見つけて予約する。駐車場を貸したいオーナーは、住所、画像、対応可能な車両情報、価格など駐車場の基本情報とスペースを貸出可能な日時を登録することで駐車場を公開する仕組み。スケジュールは毎日、毎週の特定曜日、日別でのピンポイント指定も可能とのこと。
自動車台数が全国で7600万台なのに対して、時間貸し駐車場数は500万台しかなく、東京では毎秒6万3千台が、大阪では毎秒3万1千台が路上駐車されているという。こうした社会的課題に着目し、2014年にいち早く駐車場シェアリングサービスを開始したのがakippaだ。同社はスマホを活用し15分単位での駐車場の貸し借りができるシステムを提供し、貸し手・借り手双方の需要を掴むことにより会員数は急増。LINEでの予約も可能にしたことにより約3週間でさらに1万人が会員登録している。現在、首都圏と関西圏を中心に約7500カ所の駐車場を保有しており、コインパーキングの駐車場数では業界3位となる。同社の16年10月の売上高は2年前の45倍に拡大しているとのこと。
急拡大する駐車場シェア市場に目をつけているのは、akippaやウッドバレーのみでなく、16年8月にはカーシェア事業で首位のパーク24が、同年11月には三井不動産リアルティがサービスを開始、すでに保有する駐車場の空きリソースを有効活用する。さらには同年9月には楽天も参入を表明しており、ここにきて駐車場シェアリングサービスへの大手の参入が相次いでいる。こうした参入事業者の増加は駐車場シェアリングサービスの知名度向上および利用者増大が見込まれ、市場のさらなる拡大につながると考えられる。(編集担当:久保田雄城)