日産「シームレス・オートノマス・モビリティ」発表、新自動運転技術

2017年1月10日 09:04

日産自動車はCES 2017の基調講演で、指令センターが不測の事態に遭遇した自律走行車を安全に誘導する「シームレス・オートノマス・モビリティ(Seamless Autonomous Mobility: SAM)」と呼ばれる技術を発表した。会期中は日産ブースとシリコンバレーをつないだデモも実施していた(ニュースリリースThe Vergeの記事)。 自律走行車に搭載されるAIは多くの場面で正しく状況判断できるが、事故現場で警察官の手信号に従って走行するといった判断を下すことはできない。このように判断の難しい場面で指令センターのモビリティ・マネージャー(人間)の判断を仰ぐというのがSAMの仕組みだ。また、問題の発生した場所や解決法はクラウドに蓄積され、同地域を走行中の他の車両にも伝えられるため、現場を通過するすべての自律走行車を支援する必要はなくなるとのこと。 日産は2015年1月にNASAのエイムズ研究センターと自律走行車の研究などに関するパートナーシップを結び、研究を行っている。SAMは火星探査車などで用いられている遠隔からの可視化・監視・ロボット操作を可能にするシステム「VERVE (Virtual Environment for Remote Virtual Exploration)」の技術を応用したものだという。 基調講演ではこのほか、自動運転技術「プロパイロット」を搭載した新型リーフを近い将来に市場投入することや、ルノー・日産アライアンスがコネクテッドカーの分野でMicrosoftと提携したことなどが発表されている。MicrosoftはCESでコネクテッドカー向けのサービス群「Microsoft Connected Vehicle Platform」を発表しており、日産はCortanaを使用したデモも行ったとのことだ。

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