依然高い日本人の不安意識、「最近不安を感じている」は7割上回る

2017年1月6日 00:45

 セコム<9735>は、12月9日~11日、20代以上の男女(20-29歳、30-39歳、40-49歳、50-59歳、60歳以上/男女各50名の計500名)を対象に、「日本人の不安に関する意識調査」を実施した。調査は、高齢化や核家族化などの社会構造の変化、凶悪犯罪の増加や多様化といった世相、ゲリラ豪雨や地震など災害多発化を背景に、日本人がどのようなことに不安を抱き、対策を行っているのか調査すべく、2012年より経年で実施し、今回で5回目となる。

 まず、最近、何かに不安を感じていることはあるかという問いに、「感じている(31.0%)」、「どちらかといえば感じている(41.6%)」と、72.6%が回答した。また、男性(70.8%)に比べると女性(74.4%)の方が、より不安を感じている人が多い傾向が見て取れた。

 最近不安を感じていることは何かという問いに対しては、1位「老後の生活や年金(72.7%)」、2位「健康(64.7%)」、3位「地震(53.2%)」だった。特に、「地震」への不安は、昨年(43.2%)より1割増加している。

 今後、治安悪化や犯罪増加の可能性があると思うかという問いに、「そのように思う(16.8%)」、「どちらかといえばそのように思う(61.8%)」と、全体で78.6%が、治安悪化や犯罪増加を懸念していることがわかった。また、今後の災害増加や被害の拡大の可能性があると思うかという問いでは、「そのように思う(17.2%)」、「どちらかといえばそのように思う(67.2%)」と、全体で84.4%が、災害増加に不安を持っていることが判明した。性年代別でみてみると、男性20代82.0%(昨年62.0%)、女性20代94.0%(昨年84.0%)、女性30代88.0%(昨年86.0%)、女性40代94.0%(昨年88.0%)で増加しており、相対的に若い世代や女性が災害増加に対して懸念が高まっていることが見て取れた。

 そして、防犯対策の有無を聞いたところ、66.8%が「防犯対策をしていない」と回答。防犯対策を行っていない人は、昨年より3.8%増加した。今後の治安の悪化、犯罪増加の可能性を感じつつも、3人に2人以上が、実際には対策を講じておらず、依然として防犯対策の意識が低い傾向が見られた。また、防災対策の有無を聞いたところ、67.2%が「防災対策をしていない」と回答。防災対策を行っていない人が、昨年より1.6%増加した。

 性年代別にみると、男性40代62.0%(昨年70.0%)、女性20代62.0%(昨年74.0%)、女性30代58.0%(昨年74.0%)、女性40代68.0%(昨年70.0%)、女性60代以上62.0%(昨年66.0%)で減少が見られた。一方、男性20代72.0%(昨年68.0%)、男性30代70.0%(昨年68.0%)、男性50代76.0%(昨年50.0%)、男性60代以上66.0%(昨年56.0%)、女性50代76.0%(昨年60.0%)が、昨年と比べ防災対策をしていない割合が増加した。相対的に、男性の防災対策の意識が低い傾向が見られた。

 最近1年間で不安を感じた事件・事故を聞いたところ、1位は「大雨・台風による土砂災害(42.4%)」、2位は「住宅侵入や路上での殺傷事件(26.4%)」だった。最近1年間では、特に大雨・台風などによる自然災害に対する不安を感じた人が多かったようだとしている。(編集担当:慶尾六郎)

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