「給付型奨学金」一部先行実施へ70億円計上

2016年12月22日 21:18

 政府は22日、29年度予算案を閣議決定した。このうち、低所得世帯の子どもたちの進学を後押しするため「給付型奨学金」創設に伴い、29年度から一部先行実施するための費用として70億円を計上したほか、無利子奨学金を低所得世帯の子どもに係る成績基準の実質的撤廃、残存適格者の解消を図る措置もとられた。

 給付型奨学金制度は30年度から本格スタートするが、経済的負担が特に大きいとされる自宅外から私立へ通う学生のために、これに限定して、29年度から実施する。給付額は月額3万円。

 30年度からは国公私立の別、自宅からの通学、自宅外からの通学の別を踏まえ、月額3万円から2万円の幅で給付する。また、児童養護施設出身者には初年度に入学金相当額(24万円)を別途給付することとしている。

 文部科学省は財源について「奨学金体系の見直し、重複施策の縮減を含めた既定経費の 見直しにより捻出する」とし「29年度は安定的な制度運用のため、(独)日本学生支援機構 に基金を新設し、先行実施に係る学生への給付財源として70億円を計上した」としている。(編集担当:森高龍二)

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