南スーダンPKO隊長報告を官邸HPで紹介
2016年12月20日 09:13
政府は首相官邸HPに駆けつけ警護などの新任務を付与され、12日から南スーダンでPKO活動にあたっている第11次要員隊長のビデオメッセージを19日から紹介するとともに、「駆けつけ警護」を付与する理由などを改めて紹介し、国民に理解を求めた。
第11次隊長の田中仁朗隊長(1等陸佐)は「南スーダンの宿営地周辺及び施設活動現場は至って平穏で、ジュバの街も人々の活気にあふれている」と伝えている。
また「日本の派遣施設隊は過去5年間近くに渡り諸先輩が築いた実績により、高い技術と丁寧な仕事ぶりを各方面から高く評価されている」とし「厳正な規律を保持した部隊として各国から信頼を寄せられている」としている。
そして「ジュバに到着して以降、UNMISS司令部及び各国派遣部隊指揮官へ表敬を行い、南スーダンでの活動やジュバの状況等について意見交換を行ったが、各国とも極めて友好的で、大変心強く感じた」としている。
また、駆けつけ警護などの新任務について「UNMISS司令部からは日本が新たな任務が実施可能となったことを高く評価していただいたが、同時に日本隊が施設活動を目的とした施設部隊であることについても、十分に理解が得られていると考えている」とし「現地においても常に万全の体制を整えており、不安な点はない」と伝えた。
政府は駆けつけ警護について「自衛隊が外国でPKO活動をしている場合に、自衛隊の近くで活動するNGOなどが暴徒などに襲撃されたとき、襲撃されたNGOなどの緊急の要請を受け、自衛隊が駆け付け、その保護にあたるもの。無論、自衛隊がPKOに参加するのは国際平和協力法で決められたPKOの参加5原則をすべて満たしている場合に限られる」と改めて説明。
また自衛隊による武器の使用について「暴徒や武装勢力などに対し、まずは相手方と粘り強く交渉するなどし、真に必要な場合には警告用に行われる」と説明。「相手に危害を与える射撃が許されるのは、粘り強い交渉など、そうした行為では収まらず、正当防衛又は緊急避難の場合に限られており、隊員はこれを遵守して活動を行っている。紛争を起こすような武器の使用は認められていない」と説明している。(編集担当:森高龍二)