NYの視点:イエレンFRB議長、米国労働市場への自信再表明

2016年12月20日 07:47

*07:47JST NYの視点:イエレンFRB議長、米国労働市場への自信再表明
米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長はボルチモア大学の卒業式のあいさつで、米国の労働市場に関する演説をした。その中で、米国の労働市場が過去10年間近くで「最も強い」と楽観的な見解を示した。

若年層の賃金の伸びも強く、週当たりの所得は2年間で力強く伸びたと指摘。若者の労働市場への楽観的な見方にもつながるとした。FRBが発表した若年労働者を対象に実施した経験や見通しに関する調査で、2015年に集められた調査データに基づくと、回答者の61%が将来の雇用機会に対して前向きな見方を示した。2013年は45%に過ぎず50%を下回っていた。2015年時点で、対象となった18−30歳の若年労働者の73%が自らの所得で毎月の生計をたてていると回答。13年の64%から上昇。

また、賃金が上昇している兆候も見られ、経済の改善がようやく多くの国民の生活水準を押し上げたとの見解も示した。今まで、労働市場には「まだ成長の余地がある」とし、経済に関しても慎重だったイエレンFRB議長も、2017年に向けて経済が本年よりも、より強まると見ていることがほのめかされ、市場では一段と速やかな利上げを予想する動きが強まった。《WA》

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