gouk、2017年春夏コレクション発表
2016年12月8日 08:32
gouk(ゴウク)は、2017年春夏コレクションを2016年12月4日(日)に発表した。会場は、下北沢の和食店「いちねん」。一軒家を改装した店舗の雰囲気が投影されたように、アットホームなショーである。デザイナー國友剛の解説のもと、“和ロリータ”を表現する「gouk雅」、メンズライン「gouk侍」、大人のモードを提案する「KUNIKUNI」の新作も同時に紹介された。
今季のgoukは、海が一つのキーワード。‟ブランドが得意とする和柄を砂浜で着たら?”そんな発想がクリエーションへと繋がった。特徴的なのは、マリンを象徴するボーダー柄の採用だ。これまでに挑戦してこなかった、陽気な模様をジャパニーズテイストにアレンジ。植物をモチーフにした和柄と重ねたり、手書き風のタッチで描いたり。ベースとなる装いもリゾートシーンを想起させる軽快なものばかりで、一枚でサラリと着れるワンピース、レースの羽織、デニムのショートパンツなどが揃っている。
もちろん、ブランドのアイデンティティである和の心は変わらず健在。墨染めの花模様を散りばめたり、梅の刺繍を部分的に配したり、刺し子風のプリントを採り入れたり。人気アイテムのキャミソールはアレンジされ、バックスタイルがクロスストラップへと変化。文字盤に桜をあしらった腕時計も新たに仲間に加わった。
また、新体制となった「gouk雅」は華やかなスタートダッシュを切った。菓子をモチーフとしてスイートな和の世界を興じる。ハイカラさんを意識したというフレアスカートには、金平糖のイラストを添え、袖口にレースをあしらったブラウスを合わせてとことん甘く。春を意識した、フレッシュなレッド&ホワイトのカラーリングも新鮮だ。
パールと金平糖を合わせたチョーカー、飴玉と市松模様を掛け合わせたドレスも揃い、古き良き日本文化とロリータ文化が融合された、新世界を創り上げている。
メンズラインの「gouk侍」は、ディテールに着物を想起させるような特徴性を持たせて、陽気な夏をクリエーション。特筆すべきは、新たな試みである総柄の起用。全面に縄模様をあしらったジャケット、Tシャツが展開されているが、いずれもモノトーンでまとめられているので、デイリーに採り入れやすい。ボトムスはプリーツスカートやワイドパンツを提案。袴を想起させるような緩やかな動線と、凛々しい佇まいが印象的だ。