クラシカロイド 第9話「 闇、その向こう 」【感想レビュー】

2016年12月7日 16:34

記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ

 【悲報】餃子アニメではなくなる

 Q.筆者の連載コラムアニメの一つ、諸君らの愛してくれた餃子アニメは死んだ!何故だ!!
A.音楽アニメだからさ

 しょっぱなからネタバレしてしまいましたが、まさかこの「 クラシカロイド 」で餃子が配される日がくるとは誰が予想したでしょうか。

 少なくとも筆者は予想していませんでした。ベトさんが餃子を「ギョー↑↑ザー↓↓」と発音せず、餃子と発音する日が来ることすら予想していませんでした。

 軽いショックを受けている筆者です。

 それでは、餃子要素を廃されたこの「 クラシカロイド 」、9話という終盤にいたってどんな方向に転換したのか、そのあらすじと感想に参りたいと思います!

■クラシカロイド ♪09「 闇、その向こう 」


 2週間近く部屋にこもったまま出てこないベト。シューベルトが餃子で釣り、見事扉が開いたかと思いきや、ベトは餃子への興味を完全になくしてしまっていた。

 その代わり、部屋の中にあったのは作りかけのギターもどき。

 引きこもる直前、街頭テレビで放送されていた音楽番組を目にしたベトは、ギターへの興味を押さえられなくなっていたらしい。

 ギターを作り、そして演奏したいと意欲を見せるベトだったが、胸の内に渦巻く正体の見えない思いに困惑していく。

 そんな中、奏助はベトを、アルケー社主催のギターコンテストへと誘う。

■生前の記憶と、生まれ変わった?からこその充足


クラシカロイド 第9話「 闇、その向こう 」

画像引用元:©BNP/NHK・NEP

 7話「 やまのおう 」ではモツさんが少し、生前の母との記憶を思い出していましたが、今回はベトさんが生前の記憶を思い出していました。

 しかもベートーヴェンの難聴の話は、小学生でも音楽の授業で聞いたりする有名な話です。

 即興演奏のヴィルトゥオーゾ(超一流の演奏家、名手)としても名声を博していたベートーヴェンは、最高度の難聴者となった時、遺書を甥に送って死を考えるほどに追い詰められていました。

 停電の暗闇に、その時の暗澹とした気分を思い出したベトさん。音に溢れた世界から自分だけが隔絶された気分は、まさに暗闇に置き去りにされたそういう感覚だったのかもしれません。

 しかしその暗闇の中で、生前のベートーヴェンは「作曲」という道に光を見出します。

 そしてクラシカロイドとして転生?したベトさんは、演奏という行為に足踏みをしかけていた自分から解脱し、音が聞こえ、演奏する喜びを享受できる体で力の限りギターでのムジークを披露していきました。

 よく考えたら、9話になってようやくオープニングのギタープレイベトさんが回収されたんですね。

 餃子を捨てないとここに至れなかったのか……と感慨深くもありますが、そもそもなんで音楽アニメを前面に出していたこの作品が餃子アニメになっていたのか今更ながらやっぱり謎なんですが!?

■バッハさんはクラシカロイドが生前残した後悔を解消したいのか?


 今回で少し疑問に思ったのが、バッハさんの立ち位置です。

 前回のチャイコちゃんとバダちゃんの暴言を綺麗に受け流しているっぽいのも気になるところではありますが、ベトさんが演奏に二の足を踏んでいること、そして停電によって生前の記憶を刺激されていることを理解しているようでした。

 しかもそれを促すような描写もありました。

 最初に目覚めたクラシカロイドとしてだけでなく、「音楽の父」とも称される西洋音楽構築の源流を築いた人物。後世に自分の音楽を受け継いだ現クラシカロイドの面々を、憎からず思っているのは確かではないでしょうか。

 自身も生前は「息子さんたちってワールドワイドに活躍なさっている方ばかりですよねー。そのお父さんだなんてすごーい」みたいな扱いを受けていた方なので、いろいろと発散したい思いもあるのかもしれません。

 いやしかし、ここにきて急に音楽アニメを前面に押し出してきましたね!!

 次回はショパンことチョッちゃんがメインになり、かつての恋人ジョルジュ・サンドを模したキャラクターを育てる話になりそうなのでこちらも生前の話が絡むかもしれません。

 最終回までどういう道筋を描くのか、そして餃子は今後も出るのか!気になるところです!

クラシカロイド 感想レビューまとめ

(あにぶ編集部/井之上)

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©BNP/NHK・NEP

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