【中国の視点】イタリア経済:憲法改正の遅れで疲弊継続も、EUにも悪影響

2016年12月7日 09:09


*09:09JST 【中国の視点】イタリア経済:憲法改正の遅れで疲弊継続も、EUにも悪影響
イタリアのレンツィ首相は憲法改正をめぐる国民投票で反対多数の結果を受け、辞意を表明した。これにより、同首相が進めている憲法改正など政治改革案が大幅に遅れるとみられている。

同国の憲法改正の主要項目は、行政効率や政治指導力の向上、議員数の減少、参議院権力の抑制、地方権力の一部を中央への回帰を通じて中央政府の決定力を高めることなどが挙げられている。

レンツィ首相は積極的に憲法改革を進める背景には、イタリアの景気低迷が続いていることについて、経済に問題があるではなく、政治分野にあるという認識が存在しているためだ。

中国の専門家は、今回の公開投票結果について、レンツィ首相の辞任問題だけでなく、イタリアが進めている改革の希望を萎ませると指摘。これに伴い、同国の不安定な金融システム、疲弊する経済、高い失業率などが一段と悪化する恐れがあるため、これが過激派勢力を高める恐れがあると警告した。

さらに、欧州連合(EU)離脱を主張する新興野党「五つ星運動」などの勢力の拡大に伴い、イタリアによるEU離脱リスクが高まるため、これがEUの安定性を揺るがす恐れがあるとの見方を示した。《ZN》

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