日本航空エアバスA350を導入、外資エアラインは日本路線に続々と投入
2016年12月3日 10:42
旅客機メーカーのエアバス社は11月24日、A350-1000の飛行試験初号機が初飛行したと発表した。初号機は現地時間の午前10時過ぎにフランスのトゥールーズ・ブラニャック空港を離陸。フランス南西部で試験飛行を行ない、同空港へ午後3時過ぎに着陸した。同機はエアバスが開発を進めているワイドボディ旅客機。同社が生産しているA350シリーズの長胴型で、同社が製造する双発旅客機では最大のものとなる。2017年後半の運行開始を目指し、今後も飛行試験を行なっていくという。
A350-1000は世界各国の航空会社11社から195機の注文を受けている。国内では日本航空<9201>がボーイングB777の後継機としてA350-900とA350-1000を最大56機導入する。運行開始は19年を予定し、現在保有しているB777を、6年をめどとして置き換える方針。
一方15年1月に運航が開始されたA350-900は順調に販路を拡大。外資エアラインは次々と日本路線に投入している。15年9月にベトナム航空が初めて成田へ乗り入れ。今年10月30日からはホーチミン-関西線にA350を導入。1日1往復で、ホーチミンを午前0時15分に出発し、午前7時に関西へ到着するVN320便と、関空を午前10時30分に出発し、午後1時45分にホーチミンへ到着するVN321便がA350で運航される。
シンガポール航空も12月13日からシンガポール-羽田線にA350を導入。シンガポールを午前8時5分に出発し、午後3時35分に羽田へ到着するSQ632便と、羽田を午後4時40分に出発し、午後11時20分にシンガポールへ到着するSQ633便が対象。まずは火・水・金・土・日曜の週5日をA350で運行し、来年1月2日からは毎日運航される予定。他にもデルタ航空やルフトハンザ航空、フィンエアーなどがA350を日本便へ投入することを計画している。
A350シリーズは英ロールス・ロイス社製トレントXWBをエンジンとして搭載。運航コストはB777やA340-600と比較すると25%軽減。卵型の形状のため圧迫感を感じにくく、手荷物棚も大きく、騒音も少ない機内環境は快適だと評判。最新鋭機A350の普及によって、ますます快適な空の旅が楽しめそうだ。(編集担当:久保田雄城)