厚労省、70歳以上の医療費自己負担上限を引き上げる方針固める
2016年12月1日 19:04
あるAnonymous Coward 曰く、 厚生労働省が70歳以上を対象に、医療費の自己負担上限を引き上げる方針を固めたそうだ(朝日新聞)。
日本では公的医療保険制度の一つとして「高額療養費」という制度があり、これによって被保険者が同一医療機関に同月内に一定以上の医療費を支払った場合、その一部が給付される「自己負担限度額」というシステムがある。基準額は年齢やその人の所得によって異なるが、70歳以上で「外来+入院」の場合、一定以上所得者8万100円+(医療費-26万7,000円)×1%、一般で4万4,400円、低所得者で2万4,600円もしくは1万5,000円。外来の場合は一定以上所得者が4万4,400円、一般が1万2,000円、低所得者が8,000円。この金額を超えて医療費を支払った場合、超えた分が支給される仕組みになっている。
見直しは来年8月から順次行われ、年収に応じて基準額が増える形になる見込みで、住民税課税世帯の多くは基準額が上がり、自己負担額が増える形になるようだ。
少子高齢化によって今後政府による医療費関連支出はますます増えることが予想されるための対策ではあるが、収入が年金のみの世帯も影響があるため批判の声も出そうである。
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