中国:黒竜江で大規模グラファイト埋蔵確認、アジア最大10.26億トン
2016年11月22日 10:24
*10:24JST 中国:黒竜江で大規模グラファイト埋蔵確認、アジア最大10.26億トン
黒竜江省東部の鶴崗市でアジア最大規模のグラファイト(石墨または黒鉛)埋蔵が確認された。鶴崗市の夢北県で発見。過去4年にわたる探査の結果、「夢北雲山石墨鉱」の資源量は10億2600万トンに達していることが判明したという。鶴崗市政府が21日に公表した内容として、中国新聞網などが伝えた。
黒竜江省のグラファイト資源は潤沢。埋蔵量ベースで世界全体の45%、中国の64%を占める。「グラファイトの都」と呼ばれる夢北県に多くが埋蔵。なかでも夢北県雲山鎮に集中している。1984年までの地質調査では、夢北雲山石墨鉱の埋蔵量は6億3600万トンとされていた。
中国政府はグラファイトの応用を幅広く進める計画。グラファイトを炭素原子シート状に加工したグラフェンは、強度や熱伝導性などに優れる。新エネルギー、化学工業、エレクトロニクス、航空・宇宙の各産業に幅広く応用可能だ。
専門家によると、グラフェンは半導体分野に限っても多大な潜在力をもつ。ケイ素を加工したウエハのうち、10分の1がグラフェンに置き替えられただけで、その市場規模は5000億人民元(約8兆円)を超える。他の産業向けを加えた場合、1兆人民元を上回る市場に成長する見込みという。
【亜州IR】《ZN》