ワールドトリガー、設定にはこだわりたい派におすすめなSFアニメ

2016年11月19日 12:07

記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ

 『週刊少年ジャンプ』で好評連載中のSFアクション作、『ワールドトリガー』。アニメは2014年10月5日から2016年4月3日の間、放送されていました。ストーリーは、異世界からの侵略者――「近界民」(ネイバー)と境界を守る防衛組織――「ボーダー」の戦いを描くといったもの。

 一見、映画とかによくありそうなSFものっぽい印象を受けますが、実このアニメ、物凄~く設定が練られているんです。

■ワールドトリガー の武器の設定は豊富


 『ワールドトリガー』ではトリガーという道具を使い戦闘します。異界側とボーダー側でトリガーの作りが全く違うのですが、ボーダー側(主人公側)のトリガーは複数のチップをセットし、自分にあった戦い方をしていくというスタイルです。

 チップには剣・銃・シールド・補助効果を与えるものなど様々な種類があり、これを組み合わせることで多彩な戦闘スタイルを再現していくのです。

■ポジションがFPSっぽい


  ボーダー隊員にはポジションが存在します。

攻撃手(アタッカー)
主にブレード型のトリガーを使い、白兵戦を仕掛けるポジション。

銃手(ガンナー)
トリオンというエネルギー(ファンタジーアニメで言うところの魔力)で作った弾を撃ち出し中距離で戦うポジション。銃型のトリガーを使い、射撃や射程などをトリガーの効果で強化できる。その分、トリオンが消費される。予め銃に設定した弾しか撃てない。

射手(シューター)
銃手とは違い銃型のトリガーを使わず、その恩恵を受けることもないが、状況に応じて弾の威力・射程・弾速を設定することが出来る。

狙撃手(スナイパー)
射程の長い銃で精密な射撃を行う遠距離特化型ポジション。

万能手(オールラウンダー)
攻撃手と射手(銃手)の役割を果たすポジション。その分求められる能力は高くなる。

特殊工作兵(トラッパー)
前線に出ることなくトラップの遠隔操作等、工作で仲間を支援するポジション。

 の六つです。

 ボーダー隊員達はトリオン体という特殊な状態で戦闘します。敗北しても生身に戻るだけなので、トリオン体で戦っている以上は怪我を負ったり死亡したりすることがありません。『ワールドトリガー』ではその設定を生かし、個人同士・チーム同士で戦ってポイントを競うランク戦という訓練も描かれています。まるでゲームのような面白い設定ですよね。

■集団戦の描写がうまい


 ワールドトリガー『ワールドトリガー』の魅力の一つに、集団戦があります。上で述べたランク戦を例に取ると、3~5人のチーム×4で試合を行ったとして、メンバーの一人一人がリアルタイムで行動をします。当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、これは結構凄いことなんです。よくアニメの集団戦では、多体一なのに一人ずつ攻撃を仕掛けたり、敵と味方が交互に攻撃をするターン性バトルになってしまっているものがあります。

 もちろんそのスタイルも見せ方によっては十分面白いのですが。『ワールドトリガー』では味方同士がきちんと連携したり、放たれたところにいる敵や味方のサポート攻撃が飛んできたり、やられる間際に遠くの敵を狙撃して一矢報いたりと、集団での戦闘描写やキャラ同士の駆け引きが非常にうまく描写されているのです。

 それもこれも、トリガーやポジションの設定がきちんと作り込まれているからです。

 ちなみに、狙撃手は接近戦が苦手なので基本的には接近されないように立ち回るのですが、中には武闘派スナイパーなるものもいたりします。同じ射手でも熟練度の差により、落下中に撃った弾がまっすぐ敵へ飛ぶか、身体と同じく弾道も流されてしまうかの違いだって描いています。

 ここまで精密に集団戦闘が作り込まれたアニメはなかなかありません。

 『ワールドトリガー』には非常に多くのキャラクターが登場しますが、その全員に本編に登場しないような裏設定までつけられています。そんなとーっても細かい設定は、オフィシャルデータブックに収録されています。このデータブック、実は発売当初速攻で完売し、すぐさま重版がかかったんです。設定集で重版ですよ。それだけ『ワールドトリガー』ファンはこの作り込まれた設定を愛しているわけです。

 設定の作り込まれたアニメが好きな方だけでなく、創作活動をしている人の参考にもなるアニメ、それが『ワールドトリガー』なのです。

  画像引用:http://www.toei-anim.co.jp/tv/wt/news/

【2014年秋アニメ】『ワールドトリガー』秋アニメ・イチ押しアニメ!

(あにぶ編集部/星崎梓)

情報提供元:あにぶは、アニメのおたくな情報やアニメのニュースを初め、アニメのコラムなどを配信しているアニメコラムサイトです。

©葦原大介/集英社・テレビ朝日・東映アニメーション

関連記事

最新記事