中国:「シングルデー」ネット商戦、車市場でも熱気
2016年11月15日 12:05
*12:05JST 中国:「シングルデー」ネット商戦、車市場でも熱気
11月11日の「光棍節(こうこんせつ:シングルデー)」に絡めた中国インターネット商戦は、自動車市場でも盛り上がりを見せた。各ネット通販サイトが例年を上回る規模でセールを展開。販促手段を多様化させている。華夏時報が14日付で伝えた。
今年の「光棍節」セールで、Eコマース中国最大手の阿里巴巴集団(アリババ・グループ)の自動車部門「阿里汽車」は、自動車52ブランドを取扱い。1万店近いディーラーと提携し、オン(ネット販売)・オフ(店頭販売)ライン体制でプロモーション活動を展開した。
うち傘下ネット通販サイトの「天猫(Tモール)」では、マセラティ、インフィニティなどの高級車が勢ぞろい。キャデラック、シボレー、東風プジョー、東風日産などの製品も1万人民元(16万円)近く値下げされた。なかでもキャデラック「ATS-L」2016年モデルは、下げ幅が6万4500人民元(約102万円)に達している。同サイトの昨年「光棍節」セールの自動車取引額は10億人民元超。今年は3倍の30億人民元に達したとみている。
アリババに比べて、「汽車之家」の行動はさらに早かった。先行して11月1日に「光棍節」セールを始動。7日時点夜時点で、受注台数は前年セールの実績(5万4085台)を超え、取引額は75億4000万人民元に積み上がった。受注台数が6000台を超えたモデルもある。今年のセール期間販売台数について同サイトでは、前年の2倍規模を想定した。
販促セールの方法も多様化された。従来の「半額セール」や商品券・優待券の贈呈に加え、アイドルからの「紅包(お年玉)」がプレゼントされる「明星紅包」や、ネット上で人気の美少女たちをネット中継する「网紅直播」などネット世代の若者を取り込むための趣向を凝らした特典が目立った。 このほか、自動車ローンを利用した注文比率が高まった点も注目される。「阿里汽車」は同セール期間中、グループ傘下のネット金融会社「マ蟻金融服務集団(マ蟻金服)」と共同で、自動車簡易ローンサービス「車秒貸」を展開。4000万人限定で頭金ゼロローンを提供した。
【亜州IR】《ZN》