スマホで使でのSNSは減少傾向、チャット・ニュースアプリは増加
2016年11月14日 11:33
スマートフォンは私たちの生活になくてはならない存在として普及し、情報を取得する方法や人とのコミュニケーションのあり方を大きく変えてきた。さらに、最近注目されたポケモン GO など、AR(拡張現実)を搭載したスマートフォンゲームは人を動かすきっかけとなり、新たな移動の動機付けにもなってきた。このような新しい技術がスマートフォンを通じて次々と具現化される時代となる中で、スマートフォンは生活者にどのような影響を与えていくのか。
JTB総合研究所は、「スマートフォンの利用と旅行消費に関する調査(2016)」を実施した。それによると、ソーシャルメディア(SNS)はスマートフォンでよく使う機能として、2013 年の調査開始以来、増加を続けていたが、4 年目となる今回の調査では 37.9%と、初めて昨年の 44.8%から 6.9 ポイント減少した。減少は40代女性を除く全年代で見られ、特に男性の18~29歳(14.6ポイント減)、女性の30代(12.6ポイント減)で減少幅が大きくなった。
利用している主なSNSをみると、Facebookは4.6 ポイント減の36.7%、Twitterは2.0ポイント減の30.4%となる一方、Instagramは19.3%で昨年より5.4ポイント増えている。性年代別でみると、18歳~59歳の男性でFacebook やTwitterの利用が大きく減少した。昨年は女性が中心だったInstagramは男性にも利用が広がってきたようだとしている。また29歳以下の女性のInstagramの利用率は53.4%と過半数を超え、広く浸透してきていることがわかるという。
一方、スマートフォンで利用する機能として継続的に増えているものは、メッセージ・チャットアプリ、ニュースアプリ、画像投稿サイト、電子書籍・マンガとなった。具体的なサービスでは、LINEが引き続き人気で、29歳以下の女性では96.1%、29歳以下の男性も84.5%だった。また、40代男性、60代女性もそれぞれ昨年より10ポイント以上増加している。
普段触れるニュースの情報源について聞いたところ、「インターネットニュースを読む」が 64.9%と最も高く、次いで「紙の新聞を定期購読」の 48.4%だった。性年代別では、インターネットニュースを最も読んでいる割合が高いのは 30代男性、紙の新聞の定期購読については、60代男性が最も高くなった。「紙の新聞を定期購読」している割合が全体より高いのは、男性では50~60代、女性では 40~60代であることから、男性50歳、女性40歳あたりが紙世代とデジタル世代との境目と言えそうだとしている。
次にインターネットニュースを読むと回答した 668名の中で具体的に利用しているサイトやアプリを聞いた結果では、1位はYahoo!ニュース(87.7%)となった。LINE ニュースは昨年の3位から2位となり、他のサイトやアプリと比較して割合も大きく伸びた。(編集担当:慶尾六郎)