若い世代を狙い始めた「テクニカルサポート詐欺」

2016年10月25日 18:24

headless 曰く、 テクニカルサポートを提供すると偽って金銭を詐取する「テクニカルサポート詐欺」が海外で流行しているが、従来は中高年を狙っていたこのテクニカルサポート詐欺が、最近では若者もターゲットにしている傾向があるという。Microsoftが実施したテクニカルサポート詐欺に関する調査によると、テクニカルサポート詐欺からの連絡を受けたのちに詐欺師とのやりとりを続けたという回答者の半数が18歳~34歳のミレニアル世代だったそうだ(StaySafeOnline.orgのブログ記事SoftpediaWinBetaThe Next Web)。

 調査対象となったのはオーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、デンマーク、フランス、ドイツ、英国、インド、シンガポール、南アフリカ、米国の12か国。各国で18歳以上の成人1,000人を対象にオンラインで回答を集めている。

 過去12か月間にテクニカルサポート詐欺を経験したという回答者は3人中2人。ソフトウェアのダウンロードや詐欺サイトへの訪問、リモートアクセスの許可、クレジットカード情報など決済情報の提供といった詐欺師とのやりとりを続けた人は5人中1人にのぼり、10人中1人は金銭的被害にあっている。

 詐欺師とのやりとりを続けた人の50%がミレニアル世代であり、36歳~54歳が34%、従来テクニカルサポート詐欺のターゲットと考えられていた年齢層を含む55歳以上は17%に過ぎなかったという。

 このような結果になった理由として、テクニカルサポート詐欺のエントリーポイントが拡大している点が挙げられている。従来のテクニカルサポート詐欺は、Microsoftなど有名IT企業のサポート担当などと名乗ってお年寄りの自宅に電話をかけるのがエントリーポイントだ。

 一方、現在のテクニカルサポート詐欺は、オンライン広告やスパム、詐欺サイトなどをエントリーポイントとして活用することで、新たなターゲットを獲得している。実際、65歳以上は44%で電話がエントリーポイントになっているのに対し、18歳~34歳で電話がエントリーポイントになったのは26%に過ぎないとのことだ。

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