機内でのモバイル機器発火に備え、耐火バッグを装備する航空会社
2016年10月15日 20:10
Galaxy Note 7の事故によりリチウムイオン電池の発火問題が注目を集めているが、米航空会社の中には発火したモバイル機器を格納するための耐火バッグを装備しているところもあるそうだ(アラスカ航空のブログ記事、The Guardianの記事、ABC Newsの記事、USA TODAYの記事)。 アラスカ航空グループでは、アラスカ航空とホライゾン航空の旅客機219機すべてに耐火バッグを5月から装備しており、ヴァージンアメリカでも60機ほどのすべての旅客機に耐火バッグを装備したという。デルタ航空は900機以上の旅客機に耐火バッグを装備する計画で、Galaxy Note 7の事故を受けて計画を早めることになったそうだ。特に海を越えて長距離運行する166機、および国内線で使用する一部のボーイング757型機には年末までに優先して各2個の耐火バッグを装備する。 アラスカ航空が使用している耐火バッグはBaker Aviationの「HOT-STOP 'L'」という製品で、ノートPCにも対応可能な大型のものだ。摂氏1,760度までの高温に耐え、ベルクロと丈夫なジッパーで炎と煙を封じ込める(デモ動画)。処理用の手袋などがセットになっており、市価は1,800ドルとのこと。 先日機内でGalaxy Note 7が発火したサウスウエスト航空のほか、アメリカン航空やジェットブルー航空、ユナイテッド航空などは耐火バッグを現在のところ装備していないが、乗務員に対して発火時の対応などを訓練しているとのことだ。 スラドのコメントを読む | ハードウェアセクション | セキュリティ | 電力 | 交通
関連ストーリー: 東京電力の施設で発生した火災により都内11区で大規模な停電 2016年10月13日 Samsung、バッテリ発火問題を受けてGalaxy Note 7の生産を終了、全品回収へ 2016年10月12日 Galaxy Note 7、交換後の端末もリコールの可能性 2016年10月09日 バッテリー過熱問題が相次ぐGalaxy Note 7、国交省が航空機内での利用停止を求める注意喚起 2016年09月13日 米連邦航空局、旅客機に持ち込んだGalaxy Note 7の電源を入れたり、充電したりしないよう勧告 2016年09月10日 サムスン電子の新型スマートフォン「Galaxy Note 7」が全品リコール 2016年09月05日 旅客機内でモバイルバッテリーが発煙、消火作業、破裂 2016年08月23日 マウンテンバイクで転倒したオーストラリアの男性、ポケットに入れていたiPhoneが発火して大やけど 2016年08月07日 リチウムイオン電池の旅客機での輸送、4月1日より禁止へ 2016年02月25日 「ホバーボード」に爆発の恐れ、英当局が押収 2015年12月08日 機内販売用のクレジットカードリーダーから煙、アラスカ航空17便が緊急着陸 2015年10月16日 英パイロット協会、リチウム電池は預入手荷物にせずに機内に持ち込むことを推奨 2015年07月17日 米郵政公社、リチウムイオン電池内蔵機器の海外郵送を中止 2012年05月14日 iPhone 4、豪旅客機内で発煙 ? 2011年11月30日