OVA『 クビキリサイクル 』は西尾維新の原点だ! 

2016年10月14日 11:15

記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ

 唐突だが、実を言うと筆者は、高校生になるまでほとんど本と言う物を読んだ事がなかった。

 全くのゼロでは無かったにせよ、精々年に数冊程度、同級生が学校に持ってきた物だとか、アニメのノベライズ本だとかを読む程度だった。

 しかし、そんな筆者ではあったが、高校時代に出会ってめちゃくちゃハマり、以降の読書人生を決定付けた本があった。それが今回紹介する作品『 クビキリサイクル 』である。

■『 クビキリサイクル 』はベストセラー作家・西尾維新の原点


 筆者も何度か作品を紹介して来た人気作家・西尾維新。そんな西尾維新先生が世に出た記念すべき第一作こそが、本作『クビキリサイクル』である。

 忘れもしない、筆者が通っていた高校の図書室で、友人達が「これ面白いぞ!」と言い合っているのを目撃し、イラストレーターの竹先生が描いた表紙に惹かれ、読み始めたのだ。

 そして気付けば夜中まで読み耽るようになり、翌朝眠くて起きる事が出来ず、遅刻しては担任教師から呼び出されたりもしたものだ。うむ、何と言うか、筆者も若かった()。

■萌えとミステリーの融合


 さて、具体的に作品の紹介をして行こう。

 本作は、主人公『いーちゃん』の一人称で綴られる、推理小説である。しかし、そんじょそこいらの推理小説と一緒にしてもらっちゃあ困る。

 本作は、「『萌え』と『ミステリー』の融和を目指した」作品とされている。西尾維新作品の特色である、言葉遊びやテンポの良い会話は、第一作である本作からふんだんに発揮されている。必然的にキャラ立ち、そしてキャラ萌えと言う点では、他の作品の追随を許していない。

 また、純粋な推理小説としてのレベルも非常に高く、二重三重にひっくり返るトリックは、キャラクター性とも非常に深く結びついた、独特なものだ。

 キャラクター文学、そして推理小説。本作は、二つの全く異なった文脈として形成されている「作品の流れ」を、一つの作品で以て結びつけた逸品なのだ。

■2016年10月26日にOVA『 クビキリサイクル 』が発売


 なぜメディアミックスしないのか、とファンから言われ続けた本作ではあるが、この度OVA化が決定している。2016年10月26日に第一巻が発売される本作は、全八巻までが発売される予定となっている。

 スタッフには、同じ西尾維新作品『物語シリーズ』を担当した方々が名前を連ねており、本作も『物語シリーズ』と同様か、それ以上の売り上げが期待される。筆者も是非とも欲しい所だが、財布の中身がそれを許してくれるか、微妙な所だ。

 けれども読者の皆様には、何とか財布のひもを緩めて頂きたい。断じて、買って損をする様な凡作ではないはずだ。

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人気作家・西尾維新の原点である「戯言シリーズ」をアニメ化したミステリー第1巻。玖渚友の付き添いとして日本海の孤島・鴉の濡れ羽島にやって来たいーちゃんは、客として島に招かれた各分野の天才たちに出会う。第1話を収録。

『 物語シリーズ 』の生みの親・ 「 京都の二十歳、西尾維新 」 が見せるアニメ作品へのこだわり。

(あにぶ編集部/壱の人)

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