中国:ゴーストタウン化したオルドス市、「住宅チケット」で在庫消化へ

2016年10月4日 08:50


*08:50JST 中国:ゴーストタウン化したオルドス市、「住宅チケット」で在庫消化へ
中国内モンゴル自治区南部のオルドス市では2006年以降、不動産バブルに沸いて住宅価格が大幅に上昇したが、バブル崩壊により多くの住宅が売れ残って“ゴーストタウン化”し、在庫消化が難しい状況に陥っている。これを解消しようと同市では、都市開発などのために立ち退きを迫られた市民などに対して「住宅チケット」を支給し、新たな住宅の購入を促している。工人日報が9月30日付で伝えた。
同市では2006年以降、石炭産業の発展と共に不動産開発が活発化し、住宅1平米当たりの価格が急騰。06年当時の1500人民元(約2万3000円)から、11年のバブル崩壊前には2万人民元まで跳ね上がった。しかしその後のバブル崩壊によって住宅が売れ残り、同市中心部の東勝区では今年6月に在庫が3万3900戸、総面積が607万平米に拡大した。
東勝区のバラック街再開発ではこれまで、いったん住民を立ち退かせ、元の場所に住宅を建設して住まわせるほか、現金による損失補償を行うといった方法をとっていた。しかし現在では、住民に「住宅チケット」を支給し、住民がこれをもとに好きな場所の住宅を購入できるようにしている。
老朽化した平屋に住んでいた60代の男性は今年6月、「住宅チケット」取得の手続きを地元当局で行い、150平米の平屋と引き換えに189平方分のチケットを手にした。これを使って2カ所のマンションに各1部屋を購入し、現在はそのうちの1部屋に住んでいる。

【亜州IR】《ZN》

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