NYの視点:米2016年GDPは2009年以降最低の成長にとどまる可能性も

2016年9月30日 07:30


*07:30JST NYの視点:米2016年GDPは2009年以降最低の成長にとどまる可能性も

米国商務省が発表した4-6月期国内総生産(GDP)確定値は前期比年率1.4%増と、伸び率は市場予想の1.3%を上回り改定値1.1%から上方修正された。昨年7−9月期以来で最大の伸び。4-6月期の個人消費確定値は前期比年率4.3%増と、伸び率は予想外に改定値4.4%から下方修正されたものの、2014年10−12月期以来の大幅なものとなった。しかし、在庫投資や住宅投資が落ち込んだほか、州や連邦政府の歳出が減少し相殺されてしまった。

企業の収益も0.6%減と、1−3月期の3.4%増から大幅に悪化。過去6か月間で5か月減少した。GDPは過去3四半期の成長が2%を割り込んでいる。NY連銀の最新の見通しでは、第3四半期の成長が2.3%、第4四半期は再び1.2%成長に落ち込む見込み。いずれも従来の2.8%、1.7%からそれぞれ下方修正された。この見通しに基づくと、2016年は1.4%の成長と、2009年の金融危機以降で最低の伸びにとどまることになる。12月までには雇用統計を含めて様々な経済指標の発表が発表されるが、年内の利上げの可能性は依然微妙となる。《NO》

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