自民党憲法改正草案はひどい中身―共産・小池書記局長

2016年9月25日 20:53

 日本共産党の小池晃書記局長は25日のNHK番組で、衆参での憲法改正議論に関して、民進党の野田佳彦幹事長が「自民党の憲法草案は国民の権利を軽んじ、(すべて人間は生まれながらに自由、平等であり、幸福を追求する権利を有するとする)天賦人権説まで否定しているような、国中心の、国のあり方を変えるとしか思えない憲法草案だ。憲法改正が、こういうものを実現するためにやるのであれば、この憲法草案を撤回するところから始めないと議論は粛々と進められない」と問題提起したのに対し、自民党の二階俊博幹事長が「撤回する気はない」と答えたことに「撤回する気はないと言われたことは重大だ」と取り上げた。

 小池書記局長は「自民党の憲法改正草案はひどい中身」と断じた。小池書記局長は「自民改憲草案は憲法9条2項を削除し、国防軍を規定。何の制約もなく海外で武力行使できる国にする。緊急事態条項という、事実上の戒厳令を設け、基本的人権を永久不可侵とした憲法97条を削除し、公の秩序の下に政府の都合で基本的人権は制約できるというものにする」と基本的人権を大きく制約する危険を有する内容になっていると指摘した。

 小池書記局長はそのうえで「国家権力を制約するのが『憲法』なのに、憲法が『国民を縛るもの』になっている。憲法にも値しない。時代逆行のものだ」と自民党改憲草案の問題点を浮き彫りにした。

 また、憲法審査会は憲法を審議するだけでなく、憲法改正草案を発議する場だと、自民党改憲草案をベースに議論すること事態に反対だした。

 自民党の二階俊博幹事長は「我々としては、自民党の憲法改正草案を中心に議論して頂きたいと思っている」と答えた。(編集担当:森高龍二)

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