国会で年金3法案に切り込む―民進・山井国対委員長
2016年9月23日 09:15
年金問題を追求している民進党の山井和則国対委員長は21日の記者会見で、26日召集される国会に、年金に関して3本の法律が提出されようとしているとし、年金カット法案、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)改革法案、年金機構の宿舎の売却法案だとした。
山井委員長は年金カット法案について「デフレ下でのマクロ経済スライドとともに物価が上がっても賃金水準が上がったら年金をカットするもので、物価が上がっているのに年金を下げることを可能にする史上初めての法案だ。ただでさえ消費が鈍っているなか、この法律は大変問題があると思っている」と指摘した。
GPIF改革法案は「昨年1年だけでもGPIFは年金積立金運用で5兆円の運用損を出している。大企業の株の4分の1の筆頭株主が日銀やGPIFという公的マネーになっている現状を見ると、アベノミクスというのは社会主義経済を目指しているのかという疑念さえ出てくる」と課題を指摘した。大企業の株の4分の1の筆頭株主問題については、株式市場の株価が経済実態を反映しなくなる危険性も高く、問題を指摘する声もある。
年金機構の宿舎売却法案では「問題追及が始まってから1年以上を経過しているにもかかわらず、8カ所しか売却、国庫返納の計画を立てていない状況にある」と指摘。「これはむだ遣いの象徴であるのでしっかりと取り組んでいく」とした。