91Days 第9話「 黒ずんだ野望 」【感想コラム】
2016年9月15日 10:52
記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ
あっちもこっちもラストに向かって佳境に入って参りました。
もうアバンの時点から息が詰まるようなこの感覚。
同じ曜日に放送されている「 腐男子高校生活 」と一緒に感想コラムを担当している筆者ですが、今回見る順番間違った。
腐男子先に見ちゃいけなかった。おバカなノリでシリアスを忘れたほうが良かったかもしれない。腹の底がずっと重い。
そんな佳境も佳境、謎だった部分もようやく解き明かされつつある「 91days 」。あらすじと感想です!
■91Days、Day9「 黒ずんだ野望 」
ファンゴを手にかけてしまったことで街を出ようとしたコルテオだったが、ネロを裏切っていたことが露見しついに拘束される。
なぜネロを狙ったのか、ファンゴとどういう目論見を立てていたのか。拷問を受けながらも頑として口を開かないコルテオの姿に、アヴィリオは珍しく動揺を隠せなくなる。
やがてコルテオは逃走。街から出すまいと包囲網が敷かれる中、助けを求める電話を受けたアヴィリオはヴァネッティファミリーの面々をより知ろうと思考を動かす。
■息が詰まるような緊張感と切なさ
ネロを裏切っていたことが露見してもファンゴの庇護下に入れば当面のところは安泰だと思っていたはずのコルテオ。
そんなコルテオがファンゴに裏切られたことをきっかけに彼を手にかけ、拠り所をなくして逃走を図るのはむしろ当然のことでした。
しかしそんな彼の心情を深夜の速歩と息遣い、汽車に乗り込もうという焦りだけで表現したのはすごく雰囲気があっていいなぁと思いました!
アバンの時点からこんなに緊張するとは思ってなかったです。前回の引きがあったので決して平和な始まりにはならないだろうと思っていましたが、これは素晴らしかった。
そして今回の見どころは、久しぶりに見せたアヴィリオの動揺ですね!
フィオがロナルドを手に掛けるよう仕組んだ時も、フラテの銃から弾を抜き取った時も、一切の動揺を見せなかったアヴィリオ。
そんな彼がコルテオの命が危ないと分かると、自宅に戻ったとたんにはっきりと動揺を見せました。
チェロットが「小さい時からあんなにマフィアを嫌ってたのに、なんでこうなったんだ」と愚痴を呟くと、思い出されるのは前回アヴィリオが札束を渡した後の言葉でした。
兄弟と呼んでくれたコルテオを巻き込んだ自責の念と、拷問を受けてもなお自分が発端でヴァネッティに入りこんだことを言わないコルテオの義理堅さに、どうしようもなく自分に腹が立ったのだと思います。
だからこそ単身、こっそりとヴァネッティの屋敷に忍び込み、コルテオを救出しようとするんですが……?
■みんな死ぬ未来しか見えてこなくなったぞ?
今回見ていて思ったのは、「あれ、これ本気で全員死ぬんじゃない?」でした。
ようやくヴィンセントと対面したアヴィリオでしたが、彼を見る目が殺気立ちすぎてもう隠す気ないだろとしか。
さらにバルベロ、デルトロはアヴィリオを完全に危険人物として注視している様子。
さらにネロ。もうこれ、あの時逃がした子供がアヴィリオだって気付いてて話してるよね??
いやまぁそりゃあんだけ執拗に初仕事の時のことを聞かれたら気付きもすると思いますが。
今回のアヴィリオ、やっぱりちょっと様子が違いましたもんね。今までのアヴィリオならもっと自然に会話の中で聞き出したはずが、デルトロのことを聞き出すのにネロの初仕事の話を切り出すのはちょっと不自然でした。
気付いたうえでアヴィリオに隙だらけの姿を見せ、バルベロの提言にも笑って返してアヴィリオを傍に置き続け、一人の時にはなんだか諦観したような表情で空を見上げてるって、これ仇として討たれても仕方がないって思ってるように見えるんですが、どうでしょうか。
でも今回を境に、ネロとアヴィリオの距離は物理的にも開いてしまうんでしょうか……。
「憎しみが消えてしまったら 君を殺せないから」はOPの歌詞ですが、今のアヴィリオは懸命にネロへの殺意を繋ぎ止めているようにしか見えないです。
憎むべき相手だと意識して自分に言い聞かせないと、ふとした瞬間に忘れてしまいそうになっている自分自身が怖いように見えます。
ヴィンセントへの殺意は疑いようもないアヴィリオですが、ネロへは果たして今後、どういう感情の動きがあるのか……。ハラハラしてたまりません。
あと今回で判明した4人目の仇の存在ですが。
ごめんね、バルベロ、コルテオ!今までさんざん疑ってごめんね!!
今まで考えてもいなかった人物なので心底驚きました。今回で初めて怪しくなって今回のラストでネタ晴らしとは恐れ入った。
こちらも来週から動くと思いますが、とりあえずコルテオ、ちゃんと生きてますか……そこが本当に気がかりです……。
そして最後に一つだけいいでしょうか。
これまで腐的視点を一切挟まず見ていたにもかかわらず、新生ドン・ヴァネッティ誕生の瞬間のあの儀式、うっかり萌えそうになったのは筆者が腐だからもう仕方ないよね!!
(あにぶ編集部/井之上)
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