川内原発の特別点検「定期点検より前に着手する」―九州電力・瓜生社長
2016年9月10日 15:28
九州電力の瓜生道明社長は9日、川内原発1号機、2号機の停止と安全点検・検証を再度求めた鹿児島県の三反園訓知事に対し、原発停止は定期点検の1号機については10月6日から、2号機については12月16日からの停止に変更する考えはない旨を示したうえで、知事が安全確認のために要請した特別点検については、10月6日からの定期点検より前に実施可能なものについては着手すると回答した。
また「その際、専任の総点検チームを設置し、全社を挙げて、万全の体制で入念な点検を実施する」とした。
また「30km圏内の要支援者避難用に10数台を追加配備することとしていたが、自治体と協議し、社会福祉施設等の要支援者避難用に10数台を追加配備する」ことも伝えた。
瓜生社長は川内原発周辺住民の避難道路へのアクセス道路等の改善支援についても(1)地震等の自然災害に伴うアクセス道路の通行障害発生時には倒木の早期除去等の応急復旧を支援する(2)避難時の安全・円滑な通行を目的としたアクセス道路の側溝に蓋を設置する(3)山間部の夜間避難の安全確保へアクセス道路の必要箇所に街路灯を設置する(4)マイクロバスや福祉車両のUターン困難な避難集合場所周辺のUターン場所を確保する(5)避難集合場所での一時待機時の負担軽減、安全確保にベンチや非常用照明器具等を設置する、など、あらたに追加支援を報告した。
瓜生社長は「鹿児島県知事からの2度にわたる要請を重く受け止め、鹿児島県へ報告した新たな取り組みを着実に進めていく」とした。(編集担当:森高龍二)