【株式評論家の視点】コメダホールディングスは東日本と西日本を中心に積極出店、値ごろ感から買い妙味膨らむ
2016年9月8日 12:35
コメダホールディングス<3543>(東1)は、本年6月29日に東京証券取引所1部市場に上場。同社はコーヒーチェーン「珈琲所 コメダ珈琲店」を運営する株式会社コメダの持株会社。同社グループは、「私たちは"珈琲を大切にする心から"を通してお客様に"くつろぐ、いちばんいいところ"を提供します」を経営理念に掲げ、顧客のくつろぎにこだわった店づくり・独自製法と材料にこだわった自社製造商品・独自のFC運営システム等の強みにより、外食市場における独自のポジションを確立し、FC加盟店を中心に全国でフルサービス型の喫茶店のチェーン展開を行っている。株式会社コメダにて「珈琲所 コメダ珈琲店」(676店)と「甘味喫茶 おかげ庵」(7店)の2つのブランドで事業を展開している。(2016年2月末時点)
同社グループは、主に出店余地の大きい東日本及び西日本エリアにおいて、住宅地ロードサイド・ショッピングモール内・都心商業立地ビルイン等の様々な店舗立地での出店を図っている。今2017年2月期については、日本国内において前期出店数店舗と同水準の76店舗の新規出店を計画。既にFCオーナー・地権者と今期中の出店を合意した店舗数が計画の過半数を超えている。
今2017年2月期第2四半期業績予想は、売上高が116億9200万円(前年同期比11.0%増)、営業利益が33億5700万円(同2.9%増)、経常利益が32億4900万円(同2.1%増)、純利益が21億8200万円(同6.8%増)を見込んでいる。
通期業績予想は、売上高が237億6700万円(前期比9.4%増)、営業利益が68億7000万円(同4.7%増)、経常利益が66億5000万円(同5.0%増)、純利益が44億6700万円(同8.3%増)を見込んでいる。配当は50円(第2四半期末20円、期末21円)を予定している。
株価は、6月29日に公開価格1960円を下回る1867円で初値をつけた後、7月1日高値2002円と上昇。9月7日安値1678円と調整している。既存店を中心とした収益力及びブランド力の向上として、クレジットカード、電子マネー『KOMECA』に対応した電子決済システムの導入店舗拡大。キャリアを選ばない「コメダWi-Fi」の導入店舗拡大。「ジェリコ」及び「ベリーノワール」などの季節商品の投入・新商品である「金のアイスコーヒー」の投入、時間帯別の販売施策として「昼コメプレート」の販売開始などの取り組みによって、通期業績予想は達成できる見通し。出店余地の大きい東日本、西日本を中心に年70~80店ペースで出店を目指すもようで中長期的な成長は期待される。第2四半期末配当権利落ちに伴う処分売りに下げているが、配当利回り約3%の水準に届いており、値ごろ感がある。ここからの押し目はリバウンド狙いで買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)