ファイブフォックスグループ 京都市と“文化力向上”連携協定を締結 3ブランドでコラボ商品を展開
2016年9月7日 20:28
連携協定を締結し、握手を交わす門川京都市長とコムサの菊地社長(左)
ファイブフォックスグループ(東京)が9月7日、京都市との間で、“文化力向上”連携協定を締結した。京都の伝統文化を国内外に発信することを目的に、同社の3ブランドでコラボ商品を展開するほか、カフェ事業を手掛けるグループ会社、コムサが運営する「カフェコムサ」では、京都文化をテーマにしたスイーツも提供する。
若い人へ、京都文化の魅力を伝える
同社と京都市は、昨年の「琳派400年記念祭」や、今年の「伊藤若冲 生誕300年記念」など、京都にゆかりのある文化発信イベントにおいて協業を行ってきた。また、京都文化をテーマにしたアパレル商品も販売し、好評を得ている。今後も、これまでの連携関係をより強固なものにし、京都文化の発信と振興に対する強化体制を整える目的で、今回の協定締結に至った。
協定の締結後に会見した門川大作京都市長は、「ファイブフォックスさんとは東京において、京都文化を紹介する催しを企画してきた。若い人たちの新しい感性が加わることで、京都文化が活性化していくと思う」と語り、今後の展開に期待を寄せる。同席したコムサの菊地豊代表取締役社長は、「アパレルとスイーツを通じて、京都文化を発信してきた。今後は国内のみならず、世界へも発信していきたい」と今後の抱負を述べた。アパレルとスイーツは店舗を限定して販売する。
同協定の主な内容は、京都情報の発信に関することを主軸にする。伝統産業との連携による商品開発や販売、京都の歴史や建造物を活用した企画の展開、京の食文化の発信および普及などを主体に、京都文化の振興を図る。
アパレルでは、「アルチザン」「バジーレ28」「ベータ」の3ブランドでコラボ商品を企画。16年春夏では、京都ゆかりの画家、伊藤若冲の作品をデザインに採用したスカジャンが人気を集めるなど、顧客の反応は上々だったという。「アルチザン」では、地元の染工場の技術を使ったアパレルも企画した。上代設定は既存商材と同じで、プレタゾーンのエンドユーザーを中心に提案する。スイーツでは、京都の素材を使用し、若冲や舞妓さんなど京都文化をイメージした新作ケーキやパスタを考案した。
コムサの菊地社長は、「売り上げありきではなく、われわれのブランドを通じて京都文化の魅力を皆さんに知ってもらいたいという思いが強い。来シーズンもアパレルを企画・提案していく」と語った。