安倍晋三首相、領土問題へ強く切り込んでスピーチ

2016年9月4日 17:18

 安倍晋三総理はウラジオストクでの東方経済フォーラム2016でのスピーチで、北方領土問題に強く切り込んだ。安倍総理は「あなたと私には、この先、大きな、大きな課題が待ち受けている」と切り出した。

 その課題が北方領土問題であることを、総理は「限りない可能性を秘めているはずの、重要な隣国同士であるロシアと日本が、今日に至るまで平和条約を締結していないのは、異常な事態だと言わざるを得ない」との表現で伝えた。

 安倍総理は「それぞれの歴史に対する立場、おのおのの国民世論、愛国心を背負って、この場に立っています。日本の指導者として、私は日本の立場の正しさを確信し、ウラジーミル(プーチン大統領)、あなたはロシアの指導者として、ロシアの立場の正しさを確信している」と双方の立場を示したうえで「しかし、このままでは、あと何十年も同じ議論を続けることになってしまう。私たちの世代が、勇気を持って、責任を果たしていこうではありませんか」と、いわゆるあたらしいアプローチでもって、課題解決へ進めていこうと働きかけた。

 安倍総理はスピーチ最後に「無限の可能性を秘めた二国間関係を未来に向けて切り開くため、私は、ウラジーミル、あなたと一緒に、力の限り、日本とロシアの関係を前進させる覚悟だ」と話し合いを進めるテーブルに着く姿勢を前面に押し出して、スピーチを終えた。(編集担当:森高龍二)

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