7月の消費支出は実質0.5%減、5カ月連続の減少―自動車や旅行が落ち込む
2016年8月30日 11:56
総務省が30日発表した7月の家計調査報告によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は27万8,067円で、物価変動の影響を除いた実質では、前年同月比0.5%減だった。前年を下回るのは3月以降、5カ月連続。自動車購入や国内・海外旅行費などの減少が響いた。
消費支出の内訳では、全体を押し下げる寄与度が大きかったものから順に、全10項目のうち、「交通・通信」(実質・前年同月比8.5%減)、「教養娯楽」(同3.3%減)、「被服及び履物」(同7.0%減)、「光熱・水道」(同2.1%減)、「教育」(同1.4%減)の5項目が減少した。
一方、「食料」(同0.9%増)、「住居」(同8.2%増)、「家具・家事用品」(同9.1%増)、「保健医療」(同2.0%増)、「その他の消費支出」(同1.8%増)は増加した。
減少した項目のうち、「交通・通信」では、自動車購入、自動車保険料(任意)、固定電話通信料、郵便料、鉄道通勤定期代、有料道路料、「教養娯楽」では、外国パック旅行費、国内パック旅行費、「被服及び履物」では、婦人服が全体を押し下げる寄与度が大きかった。
勤労者世帯の実収入は、1世帯当たり57万4,227円で、前年同月比実質1.8%の減少となった。6月の同0.1%増から減少に転じた。
このうち、世帯主の収入は47万7,775円で、同1.7%減少(4カ月ぶりの減少)。配偶者の収入は7万2,735円で、4.1%減少(2カ月連続の減少)した。