肛門の起源の定説を覆す未知のタイプの肛門が発見される
2016年8月29日 18:37
有櫛動物の一種であるクシクラゲは、口の反対側に肛門のような孔(肛門孔)を持つものの、排泄物は口から排出することが確認されていたため、今までは肛門孔は排泄には使用しないものだと考えられていた。しかし、このたびこのクシクラゲが肛門孔から排泄を行っていることが観察されたそうだ(ナショナルジオグラフィック)。
肛門の起源ははっきりとは明らかにはなっていないが、動物の祖先は1つの口で食事と排泄の両方を行っていたというのが今までの定説だった。体が細長くなるにつれて肛門や消化管ができた、という説だが、クシクラゲのような原始的な生物が食事と排泄を別の器官で行っていたということは、動物の祖先も最初から食事と排泄を別の器官で行っていたという可能性が出てきたということになる。
これを受けて、「クシクラゲと肛門と消化管はほかの動物とは関係なく進化したもの」もしくは「1つの口で食事と排泄の両方を行っている動物は、何らかの理由で進化の過程で肛門を失った」といった説が出ているようだ。
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