さいたま地裁、ワンセグ受信機能付き携帯電話だけの所持ではNHK受信契約の義務は生じないと判断
2016年8月27日 16:53
headless 曰く、 さいたま地裁は26日、ワンセグ受信機能付き携帯電話の所持は放送法上の受信機の設置には当たらないとの判断を示した(読売新聞、毎日新聞、ロイター)。
この裁判はワンセグ機能付き携帯電話を所有しているだけでNHKとの受信契約義務が生じるかどうかが争われていたもの。原告の朝霞市議は単身赴任生活で現在の自宅にはテレビがなく、ワンセグ機能付きの携帯電話を所有しているが、視聴していないという。これについて市議がNHKに問い合わせたところ、受信契約義務があると説明されたため、受信契約義務がないことの確認を求める訴訟を起こしていた。
NHKではワンセグ受信機も受信契約の対象になるが、家庭で受信契約をしている場合は別途受信契約をする必要はないとしている。ただし、実際にワンセグ受信機のみで受信料を払っている人がいるかどうかは不明とのこと。
すでにサービスが終了しているNOTTVなどのマルチメディア放送について定義を定めた放送法2条14号では、下記のように定められている。
「移動受信用地上基幹放送」とは、自動車その他の陸上を移動するものに設置して使用し、又は携帯して使用するための受信設備により受信されることを目的とする基幹放送であつて、衛星基幹放送以外のものをいう。
ここでは「設置」と「携帯」が明確に分けられていることから、ワンセグも「設置」とするNHKの主張を「文理解釈上、相当の無理がある」としたという(弁護士ドットコム)。
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