電通、「能」を先端技術で拡張するプロジェクト―CMや動画コンテンツでの活用にらむ
2016年8月25日 17:16
電通は25日、伝統芸能「能」の可能性をテクノロジーで拡張する「テク能プロジェクト」を同日立ち上げたと発表した。能を多様な先端テクノロジーと組み合わせ、伝統芸能としての新たな展開と、現代社会のさまざまな場面での活用を目指すという。
同社によると、今回の「テク能プロジェクト」では、能が日本でも客層、上演機会が限られているといった課題を踏まえて、さまざまな企業・団体・クリエーターを巻き込みながら、ビジネスシーンを含めた活用に取り組んでいくという。具体的な活用法として、海外訪日客を含む舞台観覧のほか、企業のテレビCMや動画コンテンツ、華やかで重厚なプレゼンテーションなどの分野を想定しているという。
プロジェクトの上演第1弾は、国立新美術館で開催されるダリ展開会式での「ダリ能」。精密機械加工を手掛ける大槇精機が高精度な金属削り出しという画期的な方法で新作の能面を制作し、クリエーティブ集団「ライゾマティクス アーキテクチャー」の齋藤精一氏が映像演出で参加するなどする。演能団体「銕仙会」(てっせんかい)が演能する。