北のミサイル探知追跡へ日米韓で初演習していた
2016年8月19日 20:21
日本が6月29日(現地時間で28日)に米国ハワイ沖で、米国・韓国とともに「北朝鮮の弾道ミサイルを探知・追跡する初演習を行っていた」。聯合ニュースが6月29日に報じていた。防衛省は弊社取材に19日、「ミサイル警戒演習として行った」と北朝鮮のミサイルを念頭に実施したとしている。
また米国の最新鋭地上配備型遊撃システム・THAAD(高高度防衛ミサイル)システムの日本での配備について「相手国のあることなので配備するかどうか言えない」としたが、日米で検討中であることをうかがわせた。
韓国でTHAAD配備を進めるため、現在、韓国を訪れている米陸軍制服組トップのミリー陸軍参謀総長は19日夕に、稲田朋美防衛大臣を表敬訪問することになっており、THAADについても話題になりそう。
聯合ニュースは「北朝鮮の核とミサイルの脅威が増す中、3カ国は演習を機にミサイル防衛(MD)協力体制を一層強化することになりそう」との見方を示している。
なお、さきの3か国演習では報道によると、韓国海軍情報として「警報なしに陸上から弾道ミサイルが発射されたと想定し『3カ国のイージス艦が模擬標的を探知・追跡、米国の陸上中継所経由でミサイルの軌跡などの情報を共有した。米国の高高度軍用無人機もMQ9も参加した』としている。「韓国海軍関係者は追跡・探知だけに焦点を合わせ、迎撃訓練は実施しなかったと説明した」という。
また、情報共有は米国を通じて行われ、日本と韓国が直接やり取りしての情報共有ではなかったとしている。6月22日には北朝鮮は中距離弾道ミサイルとみられるミサイルを発射。防衛省は『ムスダンの可能性が高い』としていた。(編集担当:森高龍二)