大分県警の監視カメラ設置、自治体職員の出入り確認が目的と共同報じる

2016年8月15日 11:32

 大分県警別府署員が参院選挙公示前の6月18日深夜に、現職・野党候補を支援する連合大分東部地域協議会などが入った建物敷地内に無断で立ち入り、樹木などにカメラ2台を設置し、人の出入りを隠し撮りしていた問題で、共同通信は「特定公務員の自治体職員の出入りを確認するのが目的であることが13日、捜査関係者への取材で分かった」と報じた。

 「対象の職員に関する情報が事前に寄せられていたという」としている。警察官も特定公務員として在職中の選挙運動は禁じられている。建造物侵入容疑で関係者が処分されるだけで終結させてよい案件でないようだ。

 今回の事案では国家権力による「選挙活動の監視、見込み捜査」になっていなかったのか、「労働組合の民主的活動、選挙運動への不当介入」にならなかったのか。公安警察の監視活動ではなかったのかなどの懸念もある。

 また「建物に入居する人たちだけでなく、市民相談などで会館に出入りする多くの市民に不安を感じさせるもので、絶対に許されない。プライバシー侵害の観点からも極めて問題」(又市征治社民幹事長)との指摘もあり、大分県警には事実関係を記者会見で明確することが求められている。(編集担当:森高龍二)

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