伊方原発の安全性それなりに理解できた―大分県の広瀬知事
2016年8月12日 19:03
四国電力伊方原発から対岸にある大分県の広瀬勝貞知事が7月の記者会見で記者団の質問に「愛媛県知事の説明で伊方原発が10メートルの岩盤の上にあること、最大限の津波(8メートル)を考えても心配はない。今考えられる最大の安全対策で作られているとの説明があり、それなりに理解ができた」と答えていたことがわかった。
記者団が住民は直接、愛媛県の担当者から話を聞きたいのではないかと対応を求めたのには「我々は十分に説明を聞いていると思う。市町村長も現地に行かれているし、愛媛県知事もお見えになったので、見て聞いたことをきちんと説明すればいいのではないか」と答え「難しいことをわかりやすく書くことも新聞の使命じゃないか」と、愛媛県の担当者から直接に住民が話を聞く機会の設定など考えにないことを明確にしていることが分かった。
広瀬知事は「地震後だったので、大分県民が伊方原発は中央構造線断層帯の近くにあるということで心配をしている、ということを(愛媛県知事に)話してきた」としたうえで「断層が瀬戸内海の方に走っていて、地震動は1000ガル対応ということになっているが、今回は1500ガルを記録したということ、断層が動いた時に津波は大丈夫かという2点を率直に聞いた」とした。
1000ガルについては「(熊本で計測された最大加速度)1580ガルは柔らかい地盤の上でのことで、下にある固い岩盤は数百ガルで、伊方発電所は岩盤の上にあるので、熊本での何百ガルのところに匹敵すると考えられ、心配はない」ということだった。
津波についても「断層は横ずれなので本来津波はないが、断層の縦ずれ、別府・万年山断層と連動した場合など最大限の津波を予想すると8mぐらいの津波になるのではないか、伊方発電所は10mの岩盤の上にあるので、最大限の津波を考えても心配はない。今考えられる最大の安全対策で作られているとの説明があった」とし「私はそれなりに理解ができた」と説明していた。(編集担当:森高龍二)