非難声明採択できなかったのは反対の国があった―菅義偉官房長官
2016年8月5日 10:51
北朝鮮が3日朝、日本海に向け発射した中距離弾道ミサイルが日本の排他的経済水域に着弾した問題で、明白な安保理決議違反として日本が韓国・米国とともに国連安保理理事会を要請し、緊急会合に持ち込んだが、非難声明採択には至らなかった。
菅義偉官房長官は4日の記者会見で「国際社会というものはそれだけ冷徹な事と思う」と語った。また菅官房長官は「全力で外交努力をしているが、現実的に(非難声明に賛成しない国が)存在しているということは、極めて遺憾」とも語った。
菅官房長官は「北朝鮮の挑発行動に対して適時適切な方法により、安保理の意思を表明することが重要で、しっかり対応していきたい」と述べた。
また「4日朝の安保理協議の中で、日本は別所浩郎国連大使が、我が国ならびに周辺国からの累次による警告にもかかわらず北朝鮮がミサイルを発射したことは国連安保理決議に明白に違反するものであり、断じて容認できない。また我が国の排他的経済水域内に着弾したことは我が国の安全保障に対する重大な脅威であり、許しがたい暴挙で、極めて深刻に受け止めているとの発言をしている。韓国も各国もミサイル発射を非難した。非難声明が採択できなかったのは、反対する国があったからだ」と語った。
菅官房長官は「我が国の発言に賛同する声が当然多かったのだが、(反対する)そうした国が現実的にいるということだ」と憂慮した。(編集担当:森高龍二)