「ごりごりのタカ派」が防衛大臣―社民・又市征治氏
2016年8月4日 17:54
社会民主党の又市征治幹事長は3日の第3次安倍第2次改造内閣について「入閣待機組・約70人の在庫一掃セールのよう」と酷評した。
また、稲田朋美自民前政調会長の防衛大臣就任について「稲田氏は安倍首相の『お友達』であり、加えて、極東国際軍事裁判(東京裁判)に疑問を唱え、政調会長として党の歴史検証組織の設置を主導した。若手保守派グループ『伝統と創造の会』の会長を務めるとともに、行政改革担当相時代も靖国神社参拝を欠かさない『ごりごりのタカ派』であり、対アジア外交にも影響を与えかねない。『戦力の不保持』を定めた憲法9条2項の改正が持論である稲田氏の防衛相への起用は改憲シフトで、きわめて危険」と警戒した。
また、加藤勝信一億総活躍担当大臣が「働き方改革担当相」を兼務することに「多岐の分野にわたり、多くの法案を抱える厚生労働大臣を補佐する意味もあるというが『働き方改革』の名の下に、残業代ゼロ制度や解雇の金銭解決ルールの導入など、労働法制の改悪を一層加速しようとすることは許されない」とけん制した。
そのうえで、又市幹事長は「9月下旬にも召集される臨時国会では事業規模で28兆円の経済対策を実施するための補正予算、消費税増税延期法案、TPP協定、労働基準法改悪法案などが大きな課題となる。また安倍政権が狙う明文改憲に向け、憲法審査会の議論も始まる」とし「社民党は野党共闘や市民連携を強め、戦争法制の発動や辺野古新基地建設、TPP参加、労働法制の改悪、原発再稼働など、アベ政治の暴走を止めるため、全力で対決する」と対決姿勢をより鮮明にした。(編集担当:森高龍二)