訪日外国人の6割が帰国後に再購買、現地での価格や品揃えには課題――みずほ情報総研
2016年8月3日 17:21
みずほ情報総研は3日、訪日外国人旅行者を対象にした「訪日外国人の再購買に関する調査」の結果を発表した。2015年の訪日外国人旅行者数は、前年比47.1%増の1973万7千人に達し、旅行消費額は同71.5%増の3兆4,771億円、1人当たり旅行支出は同16.5%増の17万6,167円と大幅に増加していた。
調査は、今年3月、面接やインターネットで観光や買い物目的で訪日した中国人、タイ人、台湾人計612人を対象に行った。
訪日中に購買率が最も高かったのは「菓子類」(94.7%)で、「その他食料・飲料」(90.3%)、「化粧品・香水」(85.3%)、「衣類・鞄・靴」(85.2%)が続いた。購買満足度では、5点満点で「商品の品質の高さ」(4.25)、「商品の価格の安さ」(4.13)、「店員の接客態度」(4.13)が高かった。一方、「店員の語学力」が3.86で最も低かった。
帰国後の再購買行動としては、どの商品群でも60%以上が訪日旅行中に購入した商品を再購買していることがわかった。入手チャネルとしては現地店舗の割合が高い(40~50%)が、「電気製品」「衣類・鞄・靴」「トイレタリー/その他日用品」は、EC(インターネットなど)による購入割合も25%と高かった。また、自分の後に訪日した友人・親族に買ってきてもらった割合も10%前後あった。
みずほ情報総研では「日本での買い物に満足した人ほど、再購買の意向が強くなる傾向があった。一方『越境ECの送料の高さ』や『現地での価格や品揃え』が、帰国後の再購買における課題であることが浮き彫りになった」と分析している。