勢い増すファーウェイ ライカレンズ搭載スマホの次はPC市場へ

2016年7月13日 10:03

 中国の広東省に本社を置く通信機器メーカー「ファーウェイ」。1987年に設立され、当初の顧客は中国企業が中心であったが、2000年代以降はヨーロッパや東南アジアの大企業向け事業も盛んになり、通信関連機器シェアはスウェーデンのエリクソンに次ぐ世界2位。

 日本では、後にソフトバンク<9984>と合併するイーモバイル(現在のワイモバイルの前身)などに通信機器を販売し、Wi-Fiルーターやフォトフレーム端末といった携帯電話以外の端末を長年に渡って大手キャリアに提供してきた。

 スマートフォンに関しては、イーモバイル向け以外に実績が乏しく、苦戦を強いられてきたが、格安スマホが注目されてMVNO(仮想移動体通信事業者)の勢いが増してきた頃、SIMフリースマートフォンを積極的に投入し始めた。14年6月に発売したLTE対応スマートフォン「Ascend G6」を皮切りに、薄さとカメラ機能にこだわった「Ascend P7」、ハイエンドモデル「Ascend Mate 7」など、新機種を続々とリリースし、最近ではライカレンズを搭載した「P9」が話題となった。

 そして、7月4日には、ファーウェイ・ジャパンの王剣峰代表取締役社長がPC市場への参入と2in1デバイス「HUAWEI MateBook」の発売を発表した。CPUはm3-6Y30、m5-6Y54、m7-6Y75の3種類(いずれもインテル製)で、ストレージはSSDで128GBと256GB、OSはWindows 10のHomeとPro。市場想定価格は最も安いモデルで6万9,800円前後、発売日は7月15日。ファーウェイ・オンラインストアや全国の総合ストア、家電量販店、ECサイトで販売される予定だ。

 MateBookのコンセプトは「The new style of business」。「スタイリッシュなデザイン」「圧倒的な生産性」「卓越したモビリティ」「シンプルで使いやすい」を4つの柱として設計し、軽量性や大画面、省電力、高精細などにもこだわっている。

 若者のPC離れが進む中、「日本のPCマーケットに新しい風を吹き込むべく参入する」と意気込みを示したファーウェイ。PC市場に活気もたらすことができるだろうか。(編集担当:久保田雄城)

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