15年の国内シンクライアント専用端末市場のベンダーシェアトップは日本HP
2016年7月11日 09:23
IT専門調査会社 IDC Japanは、国内クライアント仮想化市場に関し、国内シンクライアント専用端末市場、国内クライアント仮想化ソフトウェア市場、国内クライアント仮想化ソリューション(オンプレミス)市場、国内クライアント仮想化サービス市場、国内モバイル仮想化ソリューション市場それぞれの主要ベンダーの競合状況を分析し、その結果を発表した。
2015年の国内シンクライアント専用端末市場のベンダーシェアは1位から順に、日本HP(HP Inc.)、日立製作所、富士通、デル、NECとなった。総出荷台数は、18万5千台、前年比32.1%減と大きく減少した。産業分野別出荷台数シェアでは、金融が26.3%、教育/自治体/官庁が16.8%、小売が7.8%、医療が4.3%、その他(製造/情報サービス/通信など)が44.7%となり、小売の割合が昨年より高くなっている。2015年の国内クライアント仮想化ソフトウェア市場のベンダーシェア上位3社は、マイクロソフト、シトリックス、ヴイエムウェアで、総出荷ライセンス数は172万6千ライセンス、前年比14.4%増のプラス成長だった。
2015年の国内クライアント仮想化ソリューション(オンプレミス)市場売上額は4,058億円、前年比2.8%増で、ベンダー別では、上位から富士通、日立、NEC、IBM、日本ヒューレット・パッカード(HPE)、デルの順で。2015年の国内クライアント仮想化サービス市場売上額は329億円、前年比52.7%増で、ベンダー別では、上位からNTTデータ、富士通、新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)、NTTコミュニケーションズ、日立、ソフトバンクの順だった。国内モバイル仮想化ソリューション市場は、118億円、前年比126.5%増でした。ベンダー別では、上位から富士通、e-Janネットワークス、NTTアイティ、スプラッシュトップ、レコモットの順となった。
「クライアント仮想化市場を構成する、5つの市場をリードしている主要ベンダーの動向に大きな変化はない。クライアント仮想化ソフトウェアベンダーのライセンス施策や技術的進化をベースに、関連技術を持つテクノロジーベンダーが市場全体に影響を与えるとみている。今後は、セキュリティ、認証、多重化、サーバー仮想化/ネットワーク仮想化、Webアプリ/クラウドアプリなどを包含したワークスペース市場へと焦点が移る」とIDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの渋谷寛氏は分析している。(編集担当:慶尾六郎)