運用を断念したX線天文衛星「ひとみ」、試験観測中に観測したデータで新たな発見

2016年7月8日 20:53

あるAnonymous Coward 曰く、 今年2月に打ち上げられたものの、トラブルの発生により運用継続が断念されたX線天文衛星「ひとみ」だが(過去記事)、試験観測中に得たデータをまとめた論文がNature誌に掲載された(Nature誌の紹介記事論文朝日新聞時事通信)。

 論文によると、銀河団の中心付近にある高温ガスの動きが予想されていたものよりも穏やかであることが観測結果から分かったという。ひとみによる観測では、従来のX線観測よりも20倍の精度で検出が行えたとのことで、これによって毎秒1000km以上の速度で動いていると考えられていた高速ガスが、実際は150~200kmという速度だったことが分かったという。

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