米国で報道の二極化が進み、民衆は「自分が信じたい報道」を選ぶようになっている

2016年7月4日 15:31

 米国では同じ出来事に対しメディアによってまったく異なる報道を行うようになり、人々は「自分が信じたい報道」にアクセスできるようになっているという。さらに、これによって「二極化」が進んでいるとの調査結果もあるという(WIRED)。

 WIREDで例として挙げられているのは、2012年に発生した、エジプトやリビアなどでアメリカの在外公館が襲撃された事件(アメリカ在外公館襲撃事件)の調査報告書に関する報道。右派系メディアはこの調査結果について「ヒラリー・クリントン氏が意図的に民衆をミスリードしたと糾弾するもの」になっていると報じた一方、左派系メディアは「クリントン氏を無罪放免、新証拠なしというもの」と、まったく逆の内容を報じているという。

 実際の調査報告書では当時のオバマ政権の反応を批判する一方、責任をクリントン氏に押しつけるものでもないとのことで、結局どちらの報道も調査報告書の一部を切り取っただけで、それらの内容が間違っているとは言えないようだ。

 このような報道が原因なのかは分からないが、米国では政治理念的な二極化が進んでおり、また政治理念が異なる相手に対しては「以前より冷たい感情を持つようになっている」という。

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