大幅な財政出動で内需盛り上げ―公明・石田政調会長

2016年6月26日 18:50

 英国のEU離脱決定の影響が急速な円高、株価の大幅下落など日本経済に大きな影響を及ぼし始めていることに対する受け止め、対応について公明党の石田祝稔政調会長は26日のNHK番組で「EU離脱は英国民が判断されたことなので、私たちは尊重しなければいけない」としたうえで「離脱は決まったが、現実的には通告し、2年、あるいはもう少しさきになるので、この間にしっかりと対策をとることが必要だ」と語った。

 石田政調会長は「日本は英国との貿易は約2%弱、EUとは10%強ある。国際協調の立場で、それぞれの中央銀行のスワップ(一定のレートで協定相手国の通貨を融通しあう通貨スワップ協定)などで、流動性の確保もしつつ、やれることはすべてやる」ことが大事とした。

 石田政調会長は、あわせて「秋の臨時国会で大幅な財政出動を行い、内需を盛り上げることが大事だ」と語った。

■内需6割占める個人消費強化経済へ転換 藤野政策委員長

 日本共産党の藤野保史政策委員長は「株価の下落はアジアの中で一番大きい。これは外需頼み、金融主導のアベノミクスで、日本経済が大変もろいということを示した」とし「アベノミクスの転換が必要」と主張した。

 藤野政策委員長は「投機マネーに揺さぶられない、本当の意味で『強い経済』をつくらなければならない」とし「内需の6割を占める個人消費を強くする経済政策に転換しなければいけない」と提起した。

 自民党の稲田朋美政調会長は「アベノミクスはしっかり実体経済で、結果を出している」と反論。「企業収益しかり、有効求人倍率も史上初で(全ての都道府県で)1倍を超えている。円高と言われるが、民主党政権では円は1ドル75円だった」とした。そのうえで「藤野政策委員長が言われたとおり、日本経済の基礎をしっかり加速させて、経済を強いものにしていきたい」とした。(編集担当:森高龍二)

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