第27回「みどりの愛護」受賞団体発表。企業のCSR活動の重要性とは
2016年6月19日 17:42
先般、第27回「みどりの愛護」功労者 国土交通大臣表彰の受賞団体が決定し、千葉県立柏の葉公園で開催された『第27回全国「みどりの愛護」のつどい』において、感謝状の代表受領及び活動事例発表が行われた。
「みどりの愛護」功労者 国土交通大臣表彰は、年に1度花と緑の愛護に顕著な功績のあった民間の団体に対し、その功績をたたえ、国民的運動としての緑化推進活動の模範として表彰されるものだ。27回目となる今回は、受賞130団体の中から、石川県金沢市の「金沢中心商店街武蔵活性化協議会」が代表受領を、千葉県柏市の「大津川をきれいにする会」が活動事例発表を行った。他にも様々な協議会、NPO法人、学校などが名前を連ねる中、企業としては唯一、京都府京都市の電子部品大手、ローム株式会社が受賞している。ちなみに今回の受賞は、同社が「森の中の工場」をコンセプトに取り組んでいる本社敷地周辺の緑化・景観整備、及び周辺道路における清掃活動や冬季のイルミネーションの実施などが評価されたものだという。
近年、ロームの事例のような、企業のCSR活動の重要性が社会的に認知されるようになってきた。また、それに伴って「みどりの愛護」功労者 国土交通大臣表彰のようなアワードも数多く催されるようになってきている。
例えば、環境省と財団法人地球・人間環境フォーラムが主催する「環境コミュニケーション大賞」は、優れた環境コミュニケーションを表彰し、その質と量の向上、取り組みの促進を図ることを目的に行われる。2014年度にはキリンホールディングス株式会社<2503>が、環境活動に対するコミットメントを評価され環境報告大賞を受賞しており、第19回を迎えた2015年度には合計302点もの応募があったという。
また、アワードではないが、東洋経済新報社が主催する「CSR企業ランキング」のような指標もある。これは、社会に必要とされる「信頼される会社」を展望する目的で行われているもので、2007年より毎年、CSR活動の取り組み内容と財務データを基に東洋経済新報社が作成、発表しているものだ。
これらの事例のように、企業のCSR活動は社会的に注目されてきている。CSR活動は企業が社会に対して責任を果たし、社会とともに発展していくための活動であり、表彰されることを目的に行うものではないし、ランキングで評価されるようなものではないかもしれない。しかし、これらのアワードやランキング評価などが、現代における企業のCSR活動を後押ししていることは間違いないだろう。(編集担当:藤原伊織)