【注目銘柄】奥村組はリバウンド狙いのタイミング、配当利回りも上昇
2016年6月15日 09:29
奥村組<1833>(東1)は、25日移動平均線マイナスかい離(-10%)と下げ過ぎた銘柄で、配当利回り妙味が増すことから、注目したい。
同社は、関西系の中堅ゼネコンで、土木技術に定評がある。2017年3月期を初年度として策定した中期経営計画において、19年3月期売上高2200億円、営業利益が98億円、経常利益が108億円数値目標を掲げ、合理化・省力化に資する技術開発の推進や、ICT等の活用による業務の効率化、人材育成の強化を通じて「建設事業の生産力向上」を図るとともに、顧客へのソリューション提案力及び設計力の強化や、顧客ニーズに応える技術開発の推進、保有技術の洗練化を通じて「建設事業のブランド力アップ」に注力しているほか、不動産事業において賃貸事業の拡大を図る一方、事業領域拡大の布石として新たな事業へ戦略的に投資するなど、「収益基盤の多様化」にも取り組んでいる。
今17年3月期第2四半期業績予想は、売上高が975億円(前年同期比5.0%増)、営業利益が33億円(同13.1%減)、経常利益が39億円(同12.9%減)、純利益が37億円(同7.7%減)を予想。
通期業績予想は、売上高が2065億円(前期比0.6%増)、営業利益が85億円(同0.9%増)、経常利益が95億円(同2.5%増)、純利益が87億円(同0.9%増)と続伸を見込んでいる。配当予想は期末一括21円継続を予定している。
株価は、1月4日の年初来高値681円から2月12日に年初来安値531円と調整。その後、610円どころを上値にモミ合っていたが、新設の建設投資の抑制や建設業の担い手確保の深刻化などを背景に14日に521円と下げて安値を更新している。25日移動平均線マイナスかい離(-10%)と下げ過ぎた感がある。激甚災害に備えた防災・減災対策、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた施設などの整備、インバウンドの拡大にともなう受入施設等の整備などにより堅調な建設投資が見込まれるほか、台湾・シンガポールにおける事業強化など海外事業の展開に期待感はある。今期予想PER12倍台・PBR0.73倍と割安感があり、配当利回りは3.9%と利回り妙味は増しており、リバウンド狙いで買い妙味が膨らみそうだ。(N)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)