電通、豪州のデジタルマーケティング会社を買収―豪州事業を強化

2016年6月14日 17:16

 電通は14日、海外本社「電通イージス・ネットワーク」が、オーストラリアの有力デジタルマーケティング・エージェンシー、サーチ・ファクトリー(Search Factory Pty Ltd)の株式100%を取得することで合意したと発表した。豪州のグループ会社と連携して事業拡大を図るという。

 同社によると、サーチ・ファクトリー社は設立が2011年で、豪州でシドニー市、メルボルン市に次ぐ広告市場となっているクイーンズランド州のブリスベン市に本拠を置く。SEM(検索エンジンマーケティング)やパフォーマンス領域のデジタルマーケティング・サービスに強みを持っており、小売業やサービス業などの豪州内外の顧客から高い評価を得ているという。2015年12月期の売上高は240万豪ドル(約1億9,000万円)。代表者は、創業者のNic Blair氏と、最高経営責任者(CEO)のMichael Bell氏。

 買収後はサーチ・ファクトリー社を電通グループのグローバルネットワーク・ブランドの1つで、同様のデジタルマーケティング事業をブリスベン市で展開するアイプロスペクト(iProspect)のネットワークに組み込む方針。これによって、豪州で200名以上の従業員を抱える最大規模のデジタルマーケティング・エージェンシー・グループになるという。

 電通グループのカラ(Carat)が行っている世界の広告費成長率予測(2016年3月)によると、豪州の2015年のデジタル広告費は前年比で11.8%増だった。2016年と2017年もそれぞれ7.8%増、7.3%増と堅調な成長が続くと予測している。

 電通は7日にも豪州の有力デジタルマーケティング・エージェンシー、スコーチ(Scorch Pty Ltd)の株式51%を取得することを発表していた。スコーチ社は設立が2006年5月、2015年12月期の売上高は356万豪ドル(約2億8,000万円)。中小企業向けにSEO(検索エンジン最適化)などのデジタルマーケティング・サービスを提供している。

関連記事

最新記事