自民憲法草案は基本的人権の規定を削除している―民進・長妻昭氏
2016年6月13日 09:58
民進党の長妻昭代表代行は10日の都内での街頭演説で、自民党が憲法改正草案で、現行憲法97条が規定する「第九十七条 ・この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」との崇高な規定を「丸ごと削除している」と紹介。
長妻代表代行は「最初、目を疑った」と事の重大さを示した。自民党は憲法改正草案で基本的人権の永久不可侵性に関する規定を全部削除したことになる。「改憲勢力に3分の2をとらせてしまうと、相当危ういことになる」と危機感を鮮明にした。
長妻代表代行は参院で改憲勢力が3分の2をとり、自民党憲法改正草案のような憲法改正を発議できる状況は「絶対に阻止する必要がある」と参院選争点が「憲法」にあるとしたうえで、改憲勢力の3分に2阻止へ理解を求めた。
また、長妻代表代行は格差を拡大させない経済対策をアピールした。民進党結党理念『自由・共生・未来への責任』をあげ、自由については自らもマスコミに身を置いた経験も踏まえ「今ほど報道の危機、マスコミの危機と思う時は無い」とし「テレビから政府を批判するキャスターがどんどん消えてしまっている。批判を忘れた国はいずれ大きな過ちを犯すと言うことは戦前の教訓だ」と警鐘を鳴らした。
また、安倍内閣が小学生、中学生への道徳教育で愛国心・道徳心教育を行うとともに、愛国心や道徳心に評価をつけることを強く危惧し、国民が考えなければならない問題であることを提起した。(編集担当:森高龍二)