中国軍艦接続水域航行、安保再考機会に―石破茂・地方創生担当相
2016年6月13日 09:59
防衛の専門家でもある石破茂地方創生担当大臣はロシア艦に続き、中国解放軍軍艦が日本の接続水域に入ったことを機に「もう一度我が国の安全保障法制を考える機会になることを願う」と10日提起した。
一例に自衛隊法の規定をあげた。石破大臣は「日本の自衛隊行動を律する自衛隊法自体、前身である警察予備隊の警察法的法制を踏襲しているため、その書き方は『~をすることができる』とポジティブ・リスト形式になっており、『してはならない』ことのみが書かれている諸外国のネガティブ・リスト形式と大きく異なっている」としている。
「国家の独立維持を目的として保安隊が創設された時、なぜこれを見直さなかったのか、いささか不可解」と疑問視しながらも、背景として「恐らく日本国憲法第9条(戦争の放棄)との整合性の議論を回避したかったがためではないかと推測される」とした。
先の安保法制での国会での議場を超え、世論を2分する議論と同様に、当時、見直しを行えば、やはり2分するような大きな議論になることを予想した時の政府が、これを回避するために見直さなかったのではないかとの推測をうかがわせた。
石破大臣は現行のままで「本当に抑止力が発揮されるものなのかどうか」と議論すべきとしている。(編集担当:森高龍二)