中国:人民銀が準備預金の算出方法変更、「変則緩和」との見方も

2016年6月6日 11:46


*11:46JST 中国:人民銀が準備預金の算出方法変更、「変則緩和」との見方も
中国人民銀行(中央銀行)は3日、市中銀行に求める準備預金の算出方式を変更すると発表した。7月15日付で実施する。市場関係者の一部ではこの措置について、預金準備率の引き下げと同等の効果が期待でき、「変則的な金融緩和」に当たるとの見方が示されている。
人民銀の発表によると、準備預金の金額はこれまで、算定日の預金残高に基づいて計算していたが、今後は算定期間の預金残高の算術平均値を基準とする。この変更により、「銀行の流動性管理の柔軟性が増し、為替市場のボラティリティ(変動制)が抑制される」と説明している。
中国の預金準備率は銀行ごとに異なり、地元メディアによると、大手行で17%、平均で15%という水準。これをもとに試算すると、今回の算出方法変更で約1700億人民元(約2兆7560億円)の流動性が市場に放出される見込みで、預金準備率の引き下げと同等の効果が期待できるという。ただ、流動性の拡大効果は準備率引き下げよりも小さなものにとどまると指摘された。

【亜州IR】《ZN》

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